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データサイエンティストとして転職するには?転職を効率よく進めるための5つのポイントと成功事例を紹介
AIやビッグデータなど最先端分野を扱うデータサイエンティストは、世界的なデータ分析・AI開発ニーズの増加やDX推進の加速に伴い、売り手市場となっています。転職市場におけるデータサイエンティストの市場価値は、引き続き高い状態が続いていく可能性が非常に高いです。
しかし、2010年代から注目され続けているデータサイエンティストを今から目指す価値は本当にあるのか、そもそも目指せるのか疑問に思う方もいるかもしれません。
本記事では、データサイエンティストの採用市場や実際の転職成功事例を紹介したうえで、データサイエンティストの転職をスムーズに進めるための5つのポイントについて解説します。
データサイエンティストとは
データサイエンティストとは、データの分析・集計・可視化・AIモデル開発を行い、クライアントの抱えるビジネス課題をデータで解決する職種です。プログラミング、統計、機械学習などのスキルや技術を活用し、データ分析を行い、予測モデルを構築する役割を果たします。
2012年に「データサイエンティストが21世紀で最もセクシーな職業である」と述べた論考が発表され、一気に注目や認知を集めました。それ以降もビッグデータ時代の到来やAI技術の進展によりますますデータサイエンスの重要性が増していき、それと同時にデータサイエンティストの需要も年々高まっています。
参考:Harvard Business Review「Data Scientist: The Sexiest Job of the 21st Century」
Googleトレンドで調べてみても、一時的な波はあるものの、上昇傾向であることが見て取れます。
画像:Google Trendsで「データサイエンティスト」として検索した結果
データサイエンティストの採用市場
近年、データサイエンティストの需要の高まりから、企業では新卒・中途問わず採用活動を活発に進めています。すべての業界・業態でDX推進やデータの活用が進められる中、市場におけるニーズも高まっています。
高まるデータサイエンティストの需要
株式会社矢野経済研究所の国内データ分析関連人材規模の調査によると、2023年度のデータサイエンティストを含む国内データ分析関連人材規模は123,400人と予測し、2025年度には176,300人にまで伸びる見通しを立てています。
出典:矢野経済研究所「データ分析関連人材規模に関する調査を実施(2023年)」
即戦力採用に苦戦する企業が多い
データサイエンティストの需要は高まる一方で、AIやデータを活用できる人材は圧倒的に不足しており、人材獲得競争は激化しています。一般社団法人データサイエンティスト協会が2022年に調査した「データサイエンティストの採用動向」では、2021年はデータサイエンティストを目標通り確保できなかった企業が6割以上という結果になりました。
データサイエンティストに対する企業側のニーズは高まっているものの、即戦力となる人材の確保に苦戦している企業が多いことが分かります。
このように、データサイエンティストは現在でもかなり売り手市場であるといえます。
データサイエンティストの仕事内容
データサイエンティストの主な仕事内容は以下です。
- データ分析・集計・可視化
- 統計・機械学習モデル及びアルゴリズムの構築
- 分析プロセスの報告書作成とクライアントへの提案
プロダクトにおけるWebアクセスログ、アンケート、売上、効果などのデータを用いた戦略の立案や推進を行います。また、担当事業の戦略に基づいて、意思決定支援、 売上や利益最大化につながるデータ活用プロダクトの企画・モデル設計・実装・改善をします。
このように、データサイエンティストの役割は多岐に渡ります。
データサイエンティストの年収
データサイエンティストの年収は、経験やスキル、勤務地、企業の規模などによって異なりますが、一般的には高い水準に位置します。需要の高まりから、高い報酬を提示されるケースが増えています。
「第1回 デジタル時代の人材政策に関する検討会(経済産業省、令和3年2月)」によると、国内でもAI・データサイエンス人材に高額な報酬を提示する例があるとされています。NECやDeNAが新卒でも1,000万円以上を提示する例や、富士通・NTTドコモ・NTTデータ・NTTコミュニケーションズなどがAI・データサイエンス人材に3,000~4,000万円ほどの年俸を提示する例があり、国内最高レベルでは年収3,900万円となっています。
データサイエンティストの求人例
近年、幅広い業界がデータサイエンティストの求人を出しており、求人倍率も高まっています。ここでは、実際の求人例をピックアップしてご紹介します。
求人例1
民間企業、金融機関、公的機関向けの調査受託業務、経営コンサルティング業務を展開する企業でのデータサイエンティストの採用です。
年収は550万円〜1,250万円を提示しており、業務内容は、統計解析ソフトSASを使用したデータ分析、レポーティング、プレゼンテーションなどです。未経験・第二新卒も歓迎としており、キャリアアップにも最適なポジションです。
求人例2
国内最大級のECサイトのデータサイエンティストの採用です。
年収は600万円〜1,200万円を提示しており、業務内容は、サービスの運用を通じて得られるデータを用いて、機械学習モデル・アルゴリズム開発からサービスへの落とし込み(機械学習システム開発)までをご経験・希望により一貫して行うことができます。
上記のような求人をお探しの場合、AI人材育成のプロフェッショナルファームが提供する個人向け転職支援サービス「Skillup AIgent」にてご紹介が可能です。まずはカジュアルな面談から可能ですので、気になる方はぜひご登録ください。
データサイエンティスト転職成功事例
実際にデータサイエンティストの転職に成功した事例をご紹介します。
30代前半の男性は大規模ECサイト企業でデータサイエンティストとして働いていましたが、データサイエンスに対する評価が低い環境で実績が待遇に反映されないことや、データリテラシーが低く、データに基づいて有効性を示したアイデアに対して承認が得られないことに不満を持ち、転職活動を始めました。
結果として、外資系コンサルティングファームのデータサイエンティストとして転職し、300万円の年収アップに成功しました。
データサイエンティストの転職をスムーズに進めるための5つのポイント
最後に、データサイエンティストの転職をスムーズに進めるポイントを5つ紹介します。
ポイント1:資格の取得
データサイエンティストになるために役立つ資格として、以下のような資格があります。
これらの資格を取得することで、専門知識とスキルを証明することができ、転職活動で優遇される可能性が高まります。
ポイント2:データ分析・機械学習コンペティションやコンテストで実践経験を積む
データ分析や機械学習のコンペ、コンテストを通して実践相当の経験を積んでアウトプットする経験を増やすことで、スキルアップする方法もあります。おすすめのコンペやコンテストは以下のようなものがあります。
実戦経験を積むことで実力を飛躍的に向上させることができるだけでなく、上位に食い込めると履歴書にも書けるため、転職の際にも役立つでしょう。
ポイント3:ポートフォリオの作成
データサイエンティストへの転職成功率を上げるためには、現場で活躍できることを示すためのポートフォリオが役に立ちます。自身の能力を客観的に評価してもらえるだけでなく、他の候補者とも差別化が図れます。実際のプロジェクトの実績やコードのサンプル、SlideShareなどに挙げたスライドなどをまとめ、自身の能力を証明できるようにしておきましょう。
ポイント4:SNSやブログの活用
SNSや個人のブログなどを活用して自身でインプットした知識を意識的にアウトプットする機会を増やしたり、交流を増やすことも重要です。ブログ記事はポートフォリオにも活用することができ、成果物としてアピールできる可能性があります。
ポイント5:転職エージェントを利用する
転職エージェントを利用することで、自分だけでは手に入らないような業界の動向や企業ごとの特性などのリアルな情報を入手することができたり、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策をしてくれるため内定獲得率がアップしやすいです。
特にデータサイエンティストの場合は、専門性の高いアドバイスができるエージェントの存在が非常に重要です。
また、今すぐの転職を考えていなくても、まずはその方のキャリアの志向性やこれまでの経験に合わせて話したりアドバイスしてくれる機会を提供してくれます。
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まとめ
本記事では、データサイエンティストの採用市場や求人、実際の転職成功事例、データサイエンティストの転職をスムーズに進めるための5つのポイントについて解説しました。
データサイエンティストは、現在でも幅広い業界で求められており、その将来性の高さから注目されている職業のひとつです。データサイエンティストへの転職を考えている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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