こんにちは。スキルアップAIgent(エーアイジェント)のキャリアアドバイザー・金沢です。
スキルアップAIgent Media『クラキャリAI』では、データ人材が「本当に活躍できる」企業のリアルをお届けしています。今回は、データとシステムを活用してクライアントのマーケティング課題を解決する組織——トランスコスモス株式会社の「CX事業統括 アナリティクス本部の熊林様」にご登場いただき、お話を伺いました。
本記事はインタビューの【前編】です。マーケティングリサーチを起点に、データ活用・AI・システム開発でクライアントの課題を解決する精鋭部隊の実態と、そのユニークな組織構造にフォーカスします。
「言われたものを実装するだけの開発から抜け出したい」「ビジネスに直結するデータエンジニアリングに挑戦したい」──そんな想いを持つ方にとって、キャリア形成の大きなヒントがここにあります。
※本記事は前後編の2本立てです。
この記事でわかること
- アナリティクス本部の実態:
トランスコスモス社がマーケティング支援領域で展開する、「データ×システム」の精鋭エンジニア組織の実態が分かります。 - 独自の開発ポジション:
「マーケティングリサーチ×データ×システム」という、ビジネスと開発が融合したダイナミックな役割構造が分かります。 - 裁量の大きなカルチャー:
言われたものを作るだけでなく、現場のエンジニアの技術提案が採用され、AWSなどの新サービスを積極的に試せる裁量の大きなカルチャーであることが分かります。
GUEST PROFILE

トランスコスモス株式会社
CX事業統括 アナリティクス本部 調査事業推進部 リサーチエンジニア課 課長
熊林 隆信(くまばやし たかのぶ)様
データエンジニア・プロジェクトマネージャー(PM)。コールセンター業務に約10年間従事後、トランスコスモスに契約社員として入社。SV(スーパーバイザー)を経験後、業務効率化のために独学で技術を身につけ、プログラマーとしてシステム設計・開発に従事し正社員登用。現在は複数プロジェクトのPMを務めながら、AWS環境でのデータパイプライン構築やアーキテクチャ設計(Python / SQL / Snowflake / AWS等)に携わるプレイングマネージャーとしてチームを牽引中。仕事の哲学(Work Philosophy)は「前回よりも快適に」。

トランスコスモス株式会社
創立60周年を迎える、国内トップクラスのCX・DX企業。人事・経理などのオフィス業務やコールセンターのアウトソーシングで高い認知を築く一方、データ・システム・AIを融合したマーケティング支援事業も展開してきた。売上高3,900億円超、従業員約7万人を擁し、金融・公共などをはじめとする約3,500社の大手企業と取引を持つ。その中でCX総括 アナリティクス本部は、マーケティングリサーチやデータ分析、AIテクノロジーを駆使し、クライアントのマーケティング課題をデータで解決する専門組織として活躍している。
聞き手

株式会社Beyont
スキルアップAIgent キャリアアドバイザー
金沢
新卒でIT/Web業界専門の人材紹介企業に入社し、リクルーティングアドバイザーとキャリアアドバイザーの経験を積む。その後、株式会社Beyontへ転職し、AI/データ/デジタル人材専門の転職支援サービス「スキルアップAIgent」を立ち上げ、チームリーダーとして活躍中。
マーケティング課題を解決するデータ専門組織
金沢 本日はよろしくお願いいたします。まずは、熊林様が所属されている「アナリティクス本部」について伺います。トランスコスモス社はアウトソーシングやコールセンターで知られる一方、データやシステムを活用したマーケティング支援にも力を入れていると伺いました。アナリティクス本部はどのような役割を担っているのでしょうか?
熊林様 おっしゃる通り、弊社は元々、人事や経理などのオフィス業務やコールセンターのアウトソーシングから成長してきた会社です。そして現在は、お客様の売上拡大やマーケティング課題の解決までを支える存在へと領域を広げています。
その中で私が所属するアナリティクス本部は、マーケティングリサーチやAI、データ分析の専門家が集まり、お客様のマーケティング課題の解決を伴走支援する「データコンサルティング組織」です。
金沢 現場で培った知見を、データとシステムで拡張していく部隊ということですね。熊林様のいらっしゃる「調査事業推進部」は、具体的にどのようなミッションを持っているのですか?
熊林様 マーケティングリサーチを起点に、お客様の課題把握から調査・分析・改善提案までを一貫して伴走支援するリサーチ専門の組織です。
加えて、リサーチ業務そのものを進化させることも私たちの重要な役割です。例えば、アンケート調査後のレポーティングでは、100〜200組織向けの報告資料を作成するケースもあります。そうした業務に対し、リサーチャーの知見や分析手法をデータやシステムに落とし込み、再現可能な仕組みとして構築することで、よりスピーディーで高品質なサービス提供を実現しています。
安定基盤×プライム案件がエンジニアにもたらす魅力
金沢 数百組織のデータを集計してレポート化する……相当なデータ量ですね。御社は金融機関など大手クライアントとの直接取引(プライム案件)が多いと思いますが、それはエンジニアにとってどのような魅力に繋がっているのでしょうか?
熊林様 トランスコスモスには、長年のマーケティング支援やオペレーションで培った現場の知見が豊富にあります。DXとは優秀な人材が現場で培ったノウハウをいかに技術で再現・拡張できるかだと考えており、それをシステム化・データ活用することで、規模が拡大しても高品質なサービスを安定して提供し続けられる点に最大の価値があります。
一般的なシステム開発だと、開発をして納品して終わりというケースが多いと思うのですが、私たちアナリティクス本部のエンジニアは、プライム案件だからこそお客様のマーケティング課題に触れながら、その先の改善を回すところまで関わる開発スタイルになっています。安定した土台(基盤)があるからこそ、「どう技術でアプローチするか」を直接考えられるのは非常に面白い環境だと思います。
【キーポイント #1】なぜ今「事業ドメイン知識×エンジニアリング」が注目されるのか?
「生きたデータと、強固な顧客基盤があること」。データエンジニアにとって、事業理解とエンジニアリングの両方を深められる環境は、キャリア形成上も大きな意味があります。
よく求職者の方から「もっと上流工程から関わりたい」「自社開発に携わることでビジネスの手触り感が欲しい」とご相談を受けるのですが、トランスコスモス社のアナリティクス本部のように「マーケティング領域の深いドメイン知識」と「プライム案件の裁量」を併せ持つデータ組織は、その両方を満たしうる選択肢のひとつです。言われたものを作るだけの環境に課題を感じている方にとって、この「ビジネスとの近さ」は、ご自身のキャリアを考えるうえで注目したいポイントです。
「マーケティングリサーチ×データ×システム」独自の役割構造
金沢 現場では、ビジネス側の「リサーチャー」と、開発側の「エンジニア」がどのように連携してプロジェクトを進めているのですか?
熊林様 リサーチ業務を効率的に、規模や変化に柔軟に対応できるように、AIや最新技術を使ってリサーチ業務のロジック、つまりリサーチャーの頭の中にあるノウハウや業務の流れを維持しつつ、システムで再現できる形に落とし込んでいます。
指示された通りの開発というのではなくて、エンジニアもお客様の課題や背景を理解した上で、早い段階からリサーチャーとすり合わせを行っています。専門用語の壁や認識のズレ、要件漏れを防ぐように進めることで、開発期間の短縮や手戻りの削減、突発的な対応もできるといった効果も生まれてきています。一緒にお客様の課題解決に対して「共創」する形ですね。
金沢 エンジニアも要件定義のさらに上流、企画段階から入り込むのですね!
熊林様 はい。エンジニアも週に1回や月に1回の定例ミーティングなどでお客様と直接コミュニケーションを取る機会があります。お客様の課題や背景を深く理解していないと、本当に現場で使えるシステムには落とし込めないですからね。
【キーポイント #2】旧来の開発スタイルからの脱却と「共創」の価値
決まった要件を形にする受託型の開発スタイルに慣れていると、少し驚くかもしれませんね。現在、市場で評価されているのは、この「技術を手段としてビジネス側に提案できる」エンジニアです。「指示された通りの開発ではない」という熊林様の言葉通り、業務理解をもとに運用設計まで踏み込める経験は、これからのAI時代においても、キャリアの確かな強みになります。
現場のエンジニアのアイデアが即採用される、風通しの良いカルチャー
金沢 リサーチャーとエンジニアが上流から共創するというのは素晴らしいですね。そうした中で、現場のエンジニア一人ひとりが裁量を持って進められる場面も多いのでしょうか?
熊林様 はい。開発業務の中で、現場のエンジニアから「AWSのこのサービスを使ったらうまく対応できるんじゃないか」といったアイデアが出てきた時に、それがそのまま採用されるケースも多くあります。
例えばある案件では、リサーチャーがExcelの集計結果を読み解いたり再集計を行いながらお客様へ改善策を提案している中で、集計結果をさらに深掘りするための追加集計やデータ加工など、考察・提案以外の作業に多くの時間が発生しているという課題がありました。
金沢 そこでエンジニアの皆さんが技術的な解決策を提案されたのですね。
熊林様 はい。現場のアイデアをもとに、「AWSのサービスを組み合わせてデータパイプラインを自動化し、QuickSight(BIダッシュボード)と連携させれば、手作業の集計を全自動化できる」と提案しました。リサーチャーの業務フローを解き明かしながら、元データの抽出・加工からダッシュボード反映までをシームレスにつなぐ仕組みを試作したんです。
結果として再集計も不要になり、知りたい内容を即座に確認できる環境が作れました。実際にその試作品を運用に組み込んで、リサーチャーの企画提案の時間を確保することに成功したケースがあります。
金沢 言われた通りに作るのではなく、エンジニアの技術提案が実際の運用を大きく変えた素晴らしい事例ですね!
熊林様 そうですね。現場のエンジニアが「これが最適だ」と判断した場合に、たとえ使ったことがない新しいサービスであっても導入して検証できる、そのような風通しの良いカルチャーがありますね。新しい技術を使って自ら提案していきたいという方にとって、非常に面白い環境だと思います。
前編のおさらいと後編へのご案内
トランスコスモス社が、マーケティング支援の領域で「クライアントの課題をデータとシステムで解決する」洗練されたエンジニアリング組織を持っていることがお分かりいただけたかと思います。
特に、「要件が固まる前からリサーチャーと共創する」「現場エンジニアの技術提案が事業を動かす」という環境は、エンジニアの枠組みを超えた大きなやりがいがありますよね。
さて、続く【後編】では、いよいよ熊林様ご自身のキャリアに迫ります。
「コールセンターのSVから、未経験でAWS構築・課長へ」
SESや運用監視業務で行き詰まりを感じている方、もっと上流へステップアップしたいエンジニアの方にとって、勇気とヒントが詰まった「キャリアチェンジのリアル」をお届けします。ぜひご期待ください。
キャリアアドバイザーから
「自分ももっとビジネスに近いところで開発がしたい」
「今の環境では、言われたものを作るだけで成長実感が持てない」
そんな想いを抱えている方は、ぜひ一度私たちスキルアップAIgentのキャリアアドバイザーにご相談ください。
今回ご紹介したトランスコスモス社のように、世間のイメージとは異なる形でデータ人材が力を発揮できる環境は、市場に数多く存在します。ご自身の経験がどのような環境で活かせるかを整理したい方は、キャリアの選択肢を考えるきっかけとして、お気軽にご活用ください。
AI/データ人材専門転職支援サービス『スキルアップAIgent』への無料キャリア相談はこちら無料キャリア相談をする
トランスコスモス株式会社の採用ページ
用語解説
- CX(カスタマー・エクスペリエンス): 顧客が商品やサービスを認知してから購入し、その後のサポートに至るまでの体験全体のこと。
- マーケティングリサーチ: 市場や顧客のニーズ・行動をアンケートやデータ分析などで調査し、マーケティング施策の意思決定に活かすこと。
- プライム案件: クライアント企業から直接システム開発などを受注する1次請けの案件のこと。間に他の企業を挟まないため、裁量が大きく上流から関わりやすい。